カテリナさんが頼んでくれた人がクレイイールを買ってくるまでの間に、僕たちはお良y李の準備をしてたんだ。
そしたらね、
「あっ、そうだ。ルディーン君、実は君に見せたいものがあるんだ」
その途中でノートンさんが僕にこんな事を言ってきたんだよね。
「見せたいもの?」
「ああ、ちょっと待ってろ」
ノートンさんはね、そう言うとちょっと離れたとこにある扉付きの棚の所へ。
でね、そこから木でできたおっきな細長い箱のようなものを取り出して、僕んとこに持ってきたんだ。
「この間、むすという料理に使う道具の事を教えてくれただろ? それを元に、知り合いの職人と相談しながらこれを作ってみたんだ」
木の箱みたいに見えてたのを近くで見てみるとね、上には柔らかい木を編んで作った蓋がのっかってて、それを取ってみると箱の底が板じゃなくって細い枝をいっぱい並べたような作りになってたんだ。
「わぁ、ほんとに蒸し器だ。でも、丸い形じゃないんだね」
「ああ。俺も初めは君に教えてもらった通り、鍋に乗せやすい丸型を作ろうと考えていたんだ。でも、木枠を作るのに丸型だと手間がかかりすぎると職人に言われてしまってな」
僕がノートンさんに教えてあげた蒸し器はね、普通の鍋にのっける丸い奴なんだ。
でもね、丸い形の入れもんを作ろうと思ったら木のクリエイト魔法を使える人を探すか、濡らした木の板をゆっくりと曲げていって作るしかないんだって。
だからそんな大変な事をするよりも、四角い入れもんで作った方がいいんじゃないの? って、職人さんに言われたんだってさ。
「ただ、作ってみて思ったんだが、串を打って焼いたクレイイールを蒸すのなら、並べられる分この形にしてよかったと思うんだ」
「そっか。これだったら一度にいっぱい蒸せるもんね」
ノートンさんの言う通り、普通のお鍋にのっける蒸し器だと蒸せる量が少ないんだよね。
でもこの蒸し器は長方形の形をしてるから、一度にたくさん物を入れる事ができるんだよ。
「それに、むすという料理法はクレイイール以外にも使えるからな。この館で働いている人達の食事を作るのに使おうと思ったら、やはりこの形がベストだろう」
「そうだね。お芋なんか、蒸してバターをのっけるだけでもすっごくおいしいもん。それにこないだ作った蒸しパン。あれだって、これを使えばいっぱい作れるもんね」
ノートンさんはロルフさんちの料理長さんだから、一度にいっぱい作る事が多いもんね。
そんなノートンさんが使うんだったら、やっぱり丸い蒸し器よりもこういうおっきな四角い蒸し器の方がいいんだろうなぁって僕も思ったんだ。
読んで頂いてありがとうございます。
すみません。今回もかなり、というか異常に短いです。
食中毒の症状が治まり、これなら金曜日はいつも通り更新できそうだなぁなんて思っていたのですが、どうやら寒さがきつくなると咳もひどくなるようでして、この異常寒波で頭が働かなくなってしまいました。
本当はクレイイールの調理まで書くつもりだったんだけどなぁ。プロットもそこまで書いてあったし。
でも流石に平日ではこれが精いっぱいだったので、平にご容赦ください。